創業大正元年(1912) 東京・浅草で古くから愛されてきた和装履物専門店
和装の履物は、靴のように5mm刻みのサイズを用意するのではなく、S、M、L、LLなどの台(足を乗せる部分)に鼻緒をうまく挿げることによって、どんな足にも合わせられるのが特徴です。
そのためには、一足一足職人が手で挿げることが最も重要ですが、専門の職人がいるお店は、履物が地場産業である浅草でさえも残り少なくなりました。
辻屋本店は、卓越した挿げの技術と江戸好みの粋な商品ラインナップで、歌舞伎界、相撲界、古典芸能、茶道・華道の先生などにご贔屓も多く、和装ファンから愛されてきました。また、最近では、本物の日本の伝統的履物を求めて、遠く海外から辻屋本店を目指して訪れていただく外国人のファンも増えています。
Founding history
大正元年(1912) 本所石原町三丁目(現在墨田区石原)で、初代・辻 巳之吉(みのきち)が履物屋を創業。
大正12年(1923) 関東大震災で被災した辻屋本店は、浅草の新仲見世通りに移転。映画や浅草オペラ、ボードビルで賑わう浅草黄金時代に辻屋本店も繁盛するが、その後の第二次世界大戦の東京空襲により浅草はほぼ全滅状態となる。
その後、戦後の焼け跡に、二代目・辻 政(ただし)は物資の不足するなか必死で辻屋本店を再建。日本の復興とともに商売も発展し、たくさんの支店を持つ店になる。
しかし平成に入ると和装の需要は激減。 三代目・辻 啓之(けいじ)と 毅政(たけまさ)が兄弟で経営に取り組むものの、時代の変化には逆らえず辻屋本店は一時は存亡の危機にまで至った。
New era
平成23年(2011) 毅政の長女 富田(旧姓:辻)里枝が四代目社長を継ぎ、妹 辻正恵と二人三脚で新時代の履物店へと舵を切り、業績を伸ばしている。創業102年目の平成26年(2014)12月には、より浅草の中心部である伝法院通りに移転オープンを果たした。
令和6年(2024)年10月からおよそ一年間、建物老朽化による建替え工事のため、馬道通りと言問通りの交差点近くに仮店舗を設けて営業中。1Fは人気の博多ラーメン店「うりんぼ」様で、その脇の入口を2Fに登るので、親しんで覚えてもらえるよう『辻屋本店仮店舗 うりの上』と名付けた。
和装履物専門店 あさくさ辻屋本店
辻屋本店 仮店舗 うりの上
〒111-0033
東京都台東区花川戸2丁目21−7 花川戸石田ビル 2階
- 銀座線・浅草駅から徒歩約8分
- 東武線・浅草駅北口から徒歩約6分
- 都営浅草線・浅草駅から徒歩約9分
- つくばエクスプレス・浅草駅から約9分
Tel: 03-3844-1321
営業時間/10:00~18:00
木曜定休
店主ご挨拶
辻屋本店・四代目社長 富田里枝
2011年2月に社長に就任した直後に東日本大震災が起き、その後も店舗の移転、コロナ禍など様々な困難を乗り越えて、10年以上の月日が経ちました。
この間に、日本国内で和装を取り巻く環境は大きく変わり、一方で海外の日本文化ファンは数的にも興味の深さ的にも年々広がりを増しています。
ほとんどの商品が一点もので、しかも店での販売と平行してネット通販をしているために、公式サイトの通販は基本的に日本国内向けとしていますが、少しずつ海外のファンに向けても辻屋本店の品物をお届けしたいと思い本サイトをオープンしました。
ご利用いただければ幸いです。
富田里枝|浅草辻屋本店 四代目